2016年11月13日日曜日

(15)アメリカ西海岸ミッドセンチュリーハウス見学ツアー vol.4

ミッドセンチュリーハウスの旅も折り返しとなりました。
ロサンゼルスに戻り、今日は建築家リチャード・ノイトラが設計した「V・D・L・リサーチハウス」の見学です。こちらは有料ですが予約なしで見学できます。


鉄骨造ならではの開口にガラスの規則的な連続が美しい外観。


建物右側の大きなルーバーは自動で動くようになっていて、個室側の光や視線を遮る役目です。


建物に一旦入って大きな木のある中庭へ。向こう側に離れがありました。

裏側の建物外観。

1階はグランドピアノが置いてある部屋とミニキッチン、シャワールームがあり、メインは2階。目の前はシルバーレイクの大きな公園で、この眺めを意識した設計になっているのがよくわかります。こちらがリビングルーム。腰壁には本棚がずらりと設置され、ソファに座ると木の緑と空が見える角度に計算されています。

ダイニングテーブルはありませんでしたが、突板の壁がダイニングスペース。
こちらもチェアに座ると木の緑と空が見える角度に。

ダイニングから低めに撮ってみました。

ガラスが多用されていますが学校のように腰壁と上部ガラスという配分で、スケスケ感がないのが、意外でした。

こちらはキッチン。さほど大きくなく作業がしやすそうなキッチンも、同じく高窓に囲まれて緑と空が見えます。

二層シンク。食洗器を使うのであれば二層が断然便利です。

キッチンの角に配膳窓のような、人は通れないドアが付いていました。ユニークですね。

ここは個室の一室。ビジネスホテルのような6畳ほどの空間に、作り付けの家具。かなりコンパクトな作りでした。反対側にあるデスクの前一面に大きなミラーが貼ってあり、意外と狭くは感じませんでした。

半外の3階への階段。

3階には部屋はなく、シルバーレイクを眺めるルーフバルコニーとサンルームのみの空間。

そこにも大きなミラーが付けられていて、公園の中に家があるようにも感じられる仕掛けがされていました。




ロサンゼルス(大都会)のダウンタウンから30分程度の立地なので、横と裏側(キッチン側)には住宅が並んでいます。にもかかわらず、ほとんどその気配を感じない窓とミラーの使い方は脱帽です。
ノイトラの設計した建築は他にも多数残されています。どの建築も現代に通ずるモダンの原点があり、古さをちっとも感じさせない素敵な建物です。いやーモデルハウスでマネしたい要素がいっぱいあるある!

すっかりノイトラに魅了されつつ、その後近くのアイクラーホームの住宅地へ。

次回、外観のみざっと。



MID CENTURY HOUSE [ミッドセンチュリーハウス]
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2016年11月5日土曜日

(14)アメリカ西海岸ミッドセンチュリーハウス見学ツアー vol.3


みなさま、もうお気づきかと思いますが、2回でご紹介予定だった「ミッドセンチュリーハウス見学ツアー」。このペースだと2回どころか5回くらいになりそう(笑 お付き合いよろしくお願いします。

旅は3日目に進んでパームスプリングスで有名なフレイハウスⅡへ。予約をすれば見学(ガイド付き)可能。建築家アルバート・フレイが晩年過ごした家です。


南京玉すだれのように縦に畳まれていくゲートをくぐり、ごつごつした岩肌の高台へ進むと、



パームスプリングスを一望できるところに建っています。パームスプリングスはカリフォルニアの東部に位置する砂漠地帯。ですので、プールは年中入る習慣があります。冬場は気温が25℃くらいなのですが、プールにはヒーターが付いています。
鉄骨造のガラス面が多い構造はミッドセンチュリーの家の特徴のひとつ。



内部のこのアングルは、雑誌などでもよく取り上げられているのでご存知の方もいるのではないでしょうか。部屋の中に大岩が突き出た感じは圧巻です。
天井のブルーは空。カーテンのイエローはフレイが好きだった花の色だそうです。
ダイニングカウンターからも、
ベッドからも大岩が感じられます。
大岩は家の中外を貫いて設計されています。ガラスで挟んでなかそ中外をあいまいにするのも、ミッドセンチュリーの家でよく取り入れられているやり方です。

ここは市が所有していて、時々職員が泊まるのだとか。住まなくなると家は朽ちるといいますしね。キッチンも当時のまま。入口の壁に数字が直接ついた時計が可愛いですね。

アメ車のパーツみたい。
シンクしたの扉はファイバーグラスの波板です。

晩年のフレイはここで裸で過ごしたそう。夏は40℃にもなるパームスプリングス。断熱もほぼ入っておらず、ガラスもシングル。でも、暑いから裸だったわけではなく、自然と共に自然体で過ごしたかったのではないかと思います。

フレイハウスを後にして、パームスプリングスの街を通過していると、SHAGショップを発見。カリフォルニアに住むイラストレーターで、ミッドセンチュリーの家やインテリアがモチーフになったイラストも多くあります。チラ見して次へ。


フレイハウスを見学(有料)すると、美術館の入館券をもらえます。
館内展示物も素敵でしたが、気になるのは建物や照明や、
販売されていたDVDや本。 

その後パームスプリングスを離れ、途中、空港へ立ち寄りLAへ。
岩壁が素敵。
パームスプリングスから離れる際、町の入口にあるアイコン的存在。
屋根が特徴的なビジターセンター。

次回、4日目。ミッドセンチュリーハウスツアーはまだまだ続きます。


MID CENTURY HOUSE [ミッドセンチュリーハウス]
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2016年11月1日火曜日

(13)アメリカ西海岸ミッドセンチュリーハウス見学ツアー vol.2

フレイハウスⅡをお送りする予定でしたが、時系列的にお泊りしたパームスプリングスの方が先なので、こちらを1話挟みます。。

この旅の最大の目的でもあるパームスプリングスのお家への潜入。モデルハウスに活かそうと当時のコンセプトを探ろうというわけ。

パームスプリングスハウスの歴史や説明は、こちらをご覧ください。
http://www.midcenturyhouse.jp/palm-springs-house


こちらは1950年代に建てられたお家。平屋で緩やかな勾配の屋根に対して、その倍ほどの高さのヤシの木との高低差が印象的です。



エントランスから心地良く感じる仕掛けがあります。ルーバーの陰影がストライプの模様になって、アクセントに。程よく日差しを遮ってくれます。
 家までのこの通路で気持ちの切り替えができそう。

エントランスからリビングまではまっすぐに空間がつながっています。中の空間を挟んで屋外が見えることで、抜けがとても気持ちよかったです。

リビングの角は2方向からのガラスになっていて、ここにも風通しや視線の抜けがあり、空間が広く感じます。


こちらはキッチン。ハイサイドからの光で明るく気持ちがいい空間でした。映っていませんが、シンクは壁付けタイプ。
アイランドテーブルにオーブンとレンジが組み込まれていました。
ベッドルームへの廊下は閉鎖感がないよう、物置の扉が鏡になっています。ちなみにこの物置に洗濯機と乾燥機が入っていて、洗面所には洗濯機は置いてありません。
洗濯機がないせいか、家事感がなくさわやかな洗面所です。

各ベッドルーム。

表に面した部屋の前にはスクリーンブロックが効果的に使われています。

家はプールに面してL字になっていて、
水面がひさしの裏側にゆらゆら映って、眺めていると癒されます。

反対側のパティオスペースにはBBQコンロ(堪能しました)。そこからもプールが見えます。

家の各所に抜けがあって、見え方は違いますが昔のお家のように風通しがよく、季節や天候、外の感じられる自然に寄り添った空間でした。

平らな屋根、深いひさし、開口、断熱、素材。。。
日本で実現するには工夫が必要、との設計士の見解でしたが、工夫をすれば実現できる!ということ。こんな自然を感じられる豊かな家を目指そうと、期待が膨らみます!!

この後、パームスプリングスの街を探索(写真を2百枚ほど撮り)し、次回ブログは、ミッドセンチュリーの有名な建築家アルバート・フレイの家を見学に行った内容です。


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